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【10倍速くわかる】ネタバレ解説 映画【マトリックス ーレザレクションズー】

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マトリックス前3部作を見ている前提の場合

ネオの死後60年が経過したが世界はあいかわらず機械による支配が続いていた。高度化した機械は自我を持ち、自律型プログラムまでもが意識を持って仮想空間で独り歩きしていた。人類の大半はマシンのための生体電流工場として利用され、培養ポッドによって管理されていた。そんな彼らを解放するために、機械の支配を逃れた人間がレジスタンスとして活動する世界、それが今作の舞台になっている。

レジスタンスの5代目の将軍となったモーフィアスは天寿を全うしていた。そしてレジスタンスは彼の妻である〇〇に託された。レジスタンスはプログラム化され隠蔽されたモーフィアスをエージェントの中から見つけ出す。彼はエージェント・スミスに対抗するべくネオに生み出された無機生命体として、現実世界に転生を果たす。

メタループ構造

人々は機械のための発電プラントとして培養され、生きながら発電するプラントとして機械によって栽培されている。意識だけが仮想空間に繋がれて、永遠に同じ暮らしをループすることによって効率よく生体電流だけを取り出せるように機械側のプログラムは進歩していた。■仮想空間では、電気を取り出す対象以外は全ての人間がbotで、その対象が望む世界を構築していると同時に対象が仮想空間に気づかないよう常に監視している。そんなループする現実に気がつくアンダーソン(ネオのアバター)、ここまでは前作の設定のまま話が進むように見えた。が、これはアンダーソン(ネオのアバター)が仮想空間内で作成したモーゲージと呼ばれる仮想空間だった。

 

なんとアンダーソンはマトリックス(一次仮想空間とします)内部にさらにマトリックスを作り上げていたのだった。後程記載しますが、アンダーソンはマトリックスの中で、敵対するプログラムと一緒に最新のマトリックス:4を作っていた。(もちろん、アンダーソンは仕事をこなしているだけで、機械に加担しているわけではない。ゲーム製作会社の一員として労働して、酒を飲み、この現実に違和感を覚え始めている)そして自分の頭がおかしくなったと錯覚し、アナリスト(精神鑑定医)によるカウンセリングを受ける日々を過ごしていた。

 

何が起きているのか分からず半分錯乱しながら仕事を続ける。酒を飲み、酔ってビルから空に飛ぼうとしたところで、なぜかアナリストの前にいる自分に気づき、また仕事へのループにもどる。いつもの同僚たちとカフェでコーヒーを飲み、馴染みの客とすれ違い、仕事にもどる。だがループは少しずつ位相がズレはじめ、ついにトリニティのアバターであるティファニーと出会う。(トリニティは前作のラストでは消息不明になっていたので、ここでネオの救出が始まるのかと思われた)だが彼は少し会話を交わすと、いつもの日常にもどっていった。

 

レジスタンスによる救出

 

モーゲージ内で起きるループ現象(日々の生活)によって、目の前の世界への違和感が限界まで達した時、レジスタンスはついにネオのシグナルを発見する。彼を救出すべくアバターを使ってマトリクスに干渉を試みるクルー達。すると、アンダーソンは唐突に上司に呼び出される。成果を報告するが雲行きが怪しい。この上司は、なんとエージェント:スミスの偽装アバターだった。スミスはアンダーソンをずっと放置し続けながら監視していた?いや、むしろ上司に偽装していたがスミスは今の今まで気づいてすらいなかった。もともとプログラムであるスミスは自身を複製して全ての人類を監視していた。それはなぜか?アンダーソンの本体であるネオは前作のラストで死亡している。(このアンダーソンは一体何者なのか疑問が湧く。)何が起きているのか?

我々からはアンダーソン(ネオ)に見えている人物は、実は仮想空間内では見た目は全くの別人として存在していた。ごく一部の、仮想現実に気づいた者からはネオ本来の姿が見えており、彼らは現実世界へと解放されていった。解放はレジスタンスの協力によって促された。仮想空間の仕組みに気づいた者を抹殺するべくエージェント(意志を持つプログラム)が送り込まれる。

そしてレジスタンスはアンダーソンに赤と青のカプセルを突き付けた。答えはもう出ている。

 

トリニティとの再会

アンダーソンとして仕事をこなしループする日々を過ごすネオ、そのループの中には必ずトリニティの姿があった(ここでもネオではなくアンダーソンとしてすれ違っている)。職場の同僚にけしかけられ、ティファニー(トリニティのアバター)に話しかけるアンダーソン。握手を交わした二人に不思議な光景が焼き付く。また気がおかしくなったと思いアナリストの元にもどるアンダーソンだったが、今回は何かが違っていた。

 

救世主の再生

60年前にネオはトリニティと一緒にマシンタワーの中枢に特攻して死んだ、しかしマシン達は彼の死を望まなかった。マシンのもつテクノロジーによってネオの身体は脳などの欠損箇所を再生され修復したが彼の意志はマシンに服従しなかった、そこでマシンはトリニティを捕縛して利用することでネオを再び培養カプセルにもどした。マシンはネオを再生し服従に失敗するたびに学習を重ねあることに気づいた。ネオとトリニティを接触させると未知のエネルギーが発生する。危険だが近くに置いておくことでネオを服従させることができることに気がついたのはなんとアナリストだった。文字通りのカウンセリングを行いながら、アンダーソンに起きる変化を観測してはループにもどし、繰り返し観測して情動によって生じる未知の力を発見したアナリストは、ネオを掌握する方法を見つけたことで高位プログラムに昇格した。

だが、残念ながらネオは救世主ではなかった。彼を救出に向かったモーフィアス達は、ネオのパワーが弱まっていることに気づく。実はネオに力を与えていたのはトリニティだった。トリニティこそが真の救世主として、マトリックス内のプログラムを破壊できる存在だった。

肝心のトリニティは、人妻としてNTRされ仮初の記憶と人生をインプットされすっかり別人になっていたが、ネオのアバターとの接触によって記憶が蘇りつつあった。ネオは無事にレジスタンスに回収されたものの、トリニティはまだマシンタワーの中枢で培養ポッドに繋がれていた。肉体の救出をレジスタンスが、意識の救出をネオが行うが、その眼前にアナリストが立ちふさがる。アナリストはマトリクス内の時間進行を遅らせることができる、つまり超スピードでマトリクス内を移動できる。全く歯が立たないネオを、エージェントスミスが助け一時的な共闘を行う。スミスの真意は不明だが、難を逃れトリニティは無事に覚醒しレジスタンスにもどる。自由を取り戻したトリニティは、ネオとの接触により超パワーでメスイキ、周囲のbotを消し去ってアナリストを屈服させた。

 

バッグス

バッグスは人類の新都市アイオの戦士でありムネモシュネ号の船長。エージェントであるモーフィアスと出会い、ネオ生存の手がかりをつかむ。

名前はワーナーのバックス・バニーから。肩にうさぎのタトゥーを入れている。鏡の国のアリスのようなキャラクター。

 

 

 

 

 

マトリックス』の舞台は2つの世界がメインとなっている。

 

・サティー(第3作で少女の姿で登場したプログラム)は、父親がポッド設計者だったこと、ネオとトリニティーのポッドは特殊仕様だったことを明かし、ポッドの中のトリニティーを目覚めさせる計画にバッグスとモーフィアスのプログラムが協力する。

・ネオは"マトリックス"でティファニー/トリニティーに「マトリックス」か「現実」に残るかを選択させ、最終的にトリニティーは現実を選ぶ。アナリストが2人を攻撃するが、スミスがそれを阻止。ネオとトリニティーは逃走する。

・ネオとトリニティーは、アナリストに攻撃されて追い詰められ、ビルからジャンプ。今回はトリニティーが飛翔する。

 

 さまざまな要素が絡み合う『レザレクションズ』だが、主な出来事はこうなる。とはいえ、ある程度の解釈を観客にゆだねるのは『マトリックス』シリーズの定番。例えば、ネオと敵対しているエージェント・スミスが、終盤でアナリストのネオへの攻撃を阻止した理由は、映画では明確には語られないので、さまざまな推測が可能だろう。アナリストの支配に抵抗したのかもしれない。または、アナリストがネオを倒した後に生まれる"マトリックス"よりも、ネオたちが作り直す"マトリックス"の方を選択したのかもしれない。

一つは、人工知能が作った仮想現実である「マトリックス」。もう一つは、その真実に目覚め覚醒した人類が生きる「現実」。「マトリックス」はこれまで5人の救世主によって作り変えられており、映画3部作でネオがまた作り変えた。その後、2つの世界がどうなったのか。『レザレクションズ』冒頭の2つの世界の状況をざっくりと整理する。

マトリックスの変化

・映画3作目『マトリックス レボリューションズ』から60年ほど経っている。

・映画3部作の出来事はマトリックス内では、大ヒットゲームの物語に偽装されている

・ネオは、ゲーム「マトリックス」が代表作のクリエイター、トーマス・アンダーソンとして生きていて、上司から続編を作るよう要求されモゲージを開発する。

・トリニティーは夫と子供たちと暮らす専業主婦ティファニーになっている。

エージェント・スミスはネオが働くゲーム会社デウス・マキナの経営者「スミス」になっている。

・モーフィアスとエージェント・スミスが融合したプログラムが、トーマスの作ったモーダル内でエージェントとして活動している。

・アナリストが「マトリックスの設計者」アーキテクトの後任者になっている。

・オラクルは消去され、彼女が保護したサティーは成長している。

現実世界の変化

・過去シリーズの戦いは、歴史的な出来事として知られている。

・過去の戦いに起因する電力不足で機械同士の戦争が起こった。

・アナリストは、マトリックスの再構築とエネルギー確保にネオとトリニティーが必要なため、2人を再生し、ポッドに入れて眠らせている。

・人類はザイオンではなく「アイオ」という場所に住み、ナイオビ(モーフィアスの元恋人でホバークラフトの元船長)が将軍になり統治している。

・人類とマシンは敵対関係にある者だけではなくシンシエントと呼ばれる、人類と共生するマシンが登場している。

【ネタバレ解説・考察】

マトリックス レザレクションズ』では何が起こったのか?

 

 

 情報量の多さとストーリー展開の速さで見る者を圧倒する映画『マトリックス レザレクションズ』。新たな事実を消化する前にストーリーが先に進むこともしばしば。本国アメリカでの公開もスタートした今、劇中で何が起きたのかを整理する。(文・平沢薫)

※本記事はネタバレを含みます。映画『マトリックス:レザレクションズ』鑑賞後にお読みいただくことをおすすめします

マトリックスと現実の変化

マトリックス』の舞台は2つの世界がメインとなっている。一つは、人工知能が作った仮想現実である「マトリックス」。もう一つは、その真実に目覚め覚醒した人類が生きる「現実」。「マトリックス」はこれまで5人の救世主によって作り変えられており、映画3部作でネオがまた作り変えた。その後、2つの世界がどうなったのか。『レザレクションズ』冒頭の2つの世界の状況をざっくりと整理する。

マトリックスの変化

・映画3作目『マトリックス レボリューションズ』から60年ほど経っている。

・映画3部作の出来事は、マトリックス内で大ヒットゲームの物語になっている

・ネオは、ゲーム「マトリックス」が代表作のクリエイター、トーマス・アンダーソンとして生きていて、上司から続編を作るよう要求される。

・トリニティーは夫と子供たちと暮らす専業主婦ティファニーになっている。

エージェント・スミスはネオが働くゲーム会社デウス・マキナの経営者「スミス」になっている。

・モーフィアスとエージェント・スミスが融合したプログラムが、トーマスの作ったモーダル内でエージェントとして活動している。

・アナリストが「マトリックスの設計者」アーキテクトの後任者になっている。

・オラクルは消去され、彼女が保護したサティーは成長している。

現実世界の変化

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・過去シリーズの戦いは、歴史的な出来事として知られ、今回は1作目のセルフオマージュになっている。

・過去の戦いに起因する電力不足で機械同士の戦争が起こった結果、人間側に味方する機械が現れた

・アナリストは、マトリックスの再構築とエネルギー確保にネオとトリニティーが必要なため、2人を再生し、ポッドに入れて眠らせている。

・人類はザイオンではなく「アイオ」という場所に住み、ナイオビ(モーフィアスの元恋人でホバークラフトの元船長)が将軍になり統治している。

・人類とマシンは敵対関係にある者だけではなく、シンシエントと呼ばれる人類と共生するマシンが登場している。

『レザレクションズ』で起きた出来事

『レザレクションズ』を観ていると、迫力のアクションや謎めいたセリフに気を取られてしまうが、主要な出来事を時系列順に並べる。

出来事

・高層ビルで窓を清掃していたバッグスが、屋上から飛び降りようとするトーマス・アンダーソンを目撃。ネオ見た目が変えられていたが、彼と目が合った時、救世主ネオであることを直感する。ちなみに1作目でネオが上司に怒られるシーンで、彼は窓の外の清掃員を見ていた。

・モーフィアスは、トーマスが作ったプログラム。エージェント・スミスの属性も持ち、エージェントの姿で存在していたが、以前から自分の正体に疑問を抱く予兆を見ていた。バッグスの行動によりモーフィアスとして覚醒する。

・バッグスとモーフィアスは、トーマス・アンダーソンに働きかけ、彼がネオであることを思い出させる。ネオは、ポッドで目覚めた時に、向かい側のポッドでトリニティーが眠っているのを見て、トリニティーを覚醒させることを決意する。

・ネオの覚醒に気づいたアナリストは、ネオとトリニティーが覚醒すると"マトリックス"に不具合が生じるため、ネオの行動を阻止しようと攻撃する。

・ネオの覚醒に伴いエージェント・スミスは、ネオを攻撃する。

・サティー(第3作で少女の姿で登場したプログラム)は、父親がポッド設計者だったこと、ネオとトリニティーのポッドは特殊仕様だったことを明かし、ポッドの中のトリニティーを目覚めさせる計画にバッグスとモーフィアスが協力する。

・ネオは"マトリックス"でティファニー/トリニティーに「マトリックス」か「現実」に残るかを選択させ、最終的にトリニティーは現実を選ぶ。アナリストが2人を攻撃するが、スミスがそれを阻止。ネオとトリニティーは逃走する。

・ネオとトリニティーは、アナリストに攻撃されて追い詰められ、ビルからジャンプ。今回はトリニティーが飛翔する。

 原点回帰のシンプルなデジャヴストーリーのようで、難解な多重構造メッセージありさまざまな要素が絡み合う『レザレクションズ』だが、主な出来事はこうなる。とはいえ、ある程度の解釈を観客にゆだねるのは『マトリックス』シリーズの定番。例えば、ネオと敵対しているエージェント・スミスが、終盤でアナリストのネオへの攻撃を阻止した理由は、映画では明確には語られないので、さまざまな推測が可能だろう。アナリストの支配に抵抗したのかもしれない。または、アナリストがネオを倒した後に生まれる"マトリックス"よりも、ネオたちが作り直す"マトリックス"の方を選択したのかもしれない。いずれにしろ、スミスは目的を果たしたようだ。