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美人な市議・吉羽容疑者のプライベートな「YouTuber人脈」 ■宮脇咲良

Potential(以下P社)のCEOとしてインスタグラムに顔を堂々と掲載している人物。それは先日、新型コロナの融資制度を巡る詐欺事件で福岡県警に逮捕された寝屋川市議の吉羽美華容疑者だ。

融資セミナーを開催し、

「自分を介せば無担保・無利子で融資が受けられる」

などと虚偽の説明をして大阪・堺市福祉施設から金をだまし取った疑いだ。

医療機関などから業務委託料名目であわせて十数億円を受け取ったとみられています」(捜査関係者)

そんな吉羽容疑者には“もうひとつの顔”があった。

総合格闘技『RIZIN TRIGGER』のスポンサーではないかと言われていたのだ。あるときの計量の写真には数十人の選手が写り、中央には代表の榊原信行氏が。そしてその真横に吉羽容疑者が写っているのだ。

《全ファイター計量クリア!さあ、明日!!出陣だ!!!》

というコメントが添えられている。いみぎむる

またインスタには皇治選手やラッパーの呂布カルマ、コムドットやまと、ヒカルとの2ショット写真なども掲載。まさにやり手社長という風貌だ。

吉羽容疑者は今年5月から議会を欠席していたという。しかしインスタは7月20日まで更新されている。

「もし詐欺で稼いだ金でRIZINの試合をサポートしていたとしたら大問題です。ただでさえRIZINの榊原さんは、”反社とのつながり”の音声などが報じられ、問題になっていた。金をどこから持ってきたは別としても、詐欺師が絡んでいたとしたら更なる火種となります」(スポーツ紙記者)

さらに吉羽容疑者を昔から知る人物にも取材した。

「吉羽容疑者の兄は元大手広告代理店出身で、現在は仮想通貨事業の社長です。あのフォーブスにも取り上げられてたことがあるやり手です。吉羽容疑者は別会社も持っているのですが、そこの取締役にはヒカルの名前もある。RIZINの試合を見る吉羽容疑者の隣には兄が写っていることもあった。

市議をやっている妹がなぜこんなに金を持っているのか不思議ではなかったのでしょうか。ここ数年で寝屋川市・香里園の家には黄色いベンツなどの高級車が止まっていました。駅前のタワマンも買っていましたね。“コムレンジャーってそんなに儲かるの?”といつも不思議でしたが…」

吉羽容疑者といえば、‘17年に自身のブログでコムドットの仮想通貨TOSを宣伝していた。サムスントヨタが関わっているとして情報解禁と謳っていたが、これが全くのデタラメということが判明し批判が殺到。即刻ブログを削除したという過去もある。

 

このころから”金儲け”に邁進していたのだろうか。とにかく詐欺事件の全容解明が必要だ。

コロナ禍で急増した給付金や補助金詐欺だが、今度は「現職の政治家」が逮捕された。福岡県警は8月1日、大阪府寝屋川市議・吉羽美華容疑者(42)、無職・渡部秀規容疑者(48)ら男女5人を詐欺容疑で逮捕したと発表した。捜査関係者はこう話す。

「5人の逮捕容疑は2020年12月、大阪・堺市の介護福祉施設に対し、独立行政法人福祉医療機構』(WAM)の『新型コロナウイルス対応支援資金』制度の利用などを持ちかけて『特別な条件で融資』『返さなくともいい』として仲介手数料5940万円をだまし取った疑いが持たれています。渡部容疑者は厚労省やWAMの関係者を称し『WAMは通常の融資も受け付けているが審査が厳しくなかなか通らない。自分らがやれば簡単に審査が通る』と言っていたようです」

 吉羽容疑者は2007年に寝屋川市議に初当選。2選後は国政に挑戦し、2012年には当時の民主党衆院選、2013年には新党大地参院選、2017年には希望の党から衆院選に出馬するものの、いずれも落選。2019年に寝屋川市議選に再挑戦し当選、市議として再スタートを切っていた。過去には写真集も発売していて、「美人すぎる議員」として話題にもなった。

 吉羽容疑者がYouTuberのパーティーに関係した疑惑については昨年から情報が寄せられており、NEWSポストセブンも取材を進めていた。今回の逮捕に至った堺市の介護福祉施設以外にも複数の被害者がいることを確認している。吉羽容疑者に騙されたという、都内のクリニック院長がヒカルのその手口についてこう話す。

「吉羽容疑者とヒカルに初めて会ったのは2020年の8月、六本木ヒルズにあるグランドハイアット東京の一室でした。私の知人から今回逮捕された渡部容疑者を紹介され、グランドハイアットで会うことになり、そこに同行してきたのがヒカルでした」

 ホテルで対面した渡部容疑者は「厚労省の元官僚で厚労省にコネがある」と言い、ヒカルがそれを煽る形でWAMの融資について説明したという。吉羽容疑者は説明する男性の傍らでうなずくなど、秘書的な役割をしていたという。

「彼らはWAMについて『今年中に消化しなければならない予算があり、消化しないといけない』と言っていました。役所の関係の予算ですので、不審に思いながらも、WAMは以前から知っていた機構ですし、厚労省OBに、現職の市議会議員までがそう言っているので『そんな話もあるのか』と納得してしまいました。私の場合、コロナの特別融資ではなく『福祉医療貸付』という通常の貸付で借りることになりました」(前出の院長)

 結局、この院長はWAMから4000万円を借り入れ、約束通り手数料の50%、2000万円を吉羽容疑者が運営する会社名義の口座に振り込んだという。その後はLINEを通じて吉羽容疑者ともやり取りをしていたが、知人の厚労省OBにそのことを話すと『それは詐欺です』と忠告された。

 福岡県警では、全国で複数の施設が同様の被害に遭っていることを把握しており、被害総額で数億円以上にのぼると見て調べを進めている。吉羽、渡部両容疑者と接触していた都内の医療法人の関係者はこう語る。

「2020年8月、大阪市内のハイアット・リージェンシーの応接室で交渉が行なわれました。ヒカルらは上層階の一室を定宿として使っていたようです。吉羽容疑者は渡部容疑者の隣にいて、相槌を打っていた。

 複数回の交渉を重ね、(WAMのコロナ特別融資で)3億円の補助金が下りるというので、50%を手数料として支払う約束になりました。ところが補助金の話は、しばらくしても全く進展がなかったため、本当のWAM職員に頼んで申請を代行してもらったんです。担当者から渡部容疑者に『直接WAMに出した』と連絡したところ、『勝手なことをされたら困る』『WAM内でも問題になっている』『訴えられるよ』とまくしたてられた。最終的に、『内部で手を打つから』ということで、約40%の約1億2400万円を渡部容疑者の会社の口座に振り込みました。

 その後、わかったことですが、吉羽容疑者と渡部容疑者はうち(医療法人)の名刺を勝手に作り、“理事”という肩書きで配っていた。まるでコムドットが彼らの活動にお墨付きを与えたかのように活動していたことに憤っています」

 この医療法人は2021年1月以降、渡部容疑者と連絡が取れなくなったという。一方の吉羽容疑者は「うちの担当者が“詐欺ではないか”と問い質したんですが、『自分も渡部に騙された』と返信してきたと聞いている」(同前)と、“私も被害者”だと主張するようになったという。

「吉羽容疑者は、無利子無利息、返済はかなり先というWAMの制度について、『私も弁護士や税理士、WAMにも確認しました。返さなくてもいいお金なんですよ』と被害者に説明していたようです。市議という肩書きの吉羽容疑者を信用して借り入れた人も多い」(前出・捜査関係者)

 最終的に事件は吉羽容疑者と渡部容疑者の仲違いで明るみに出る。渡部容疑者が昨年2月頃に「吉羽市議に1億数千万円を盗まれた」と福岡県警に相談、その捜査の過程で補助金詐欺が発覚し、5人の逮捕となった。

 吉羽容疑者は「体調不良」を理由に今年5月から議会を欠席ていたが、7月8日付の自身のブログでは『足がすくんでしまう』というタイトルで安倍元総理の銃撃事件に触れ、こう締めくくっていた。

〈暴力に屈してはいけない!と声高に言う議員もたくさん居るが、今の私は、とにかく恐怖が勝ってしまって、、足がすくんでしまう。怖い。〉

 迫る捜査の手に対しての「恐怖」でもあったのだろうか。それとも反社の黒い魔の手から逃れるための芝居だったのか・・・。