令和の女子アナランキング2022 四皇「真の最強」は誰か? in サマー
人気の浮き沈みが激しい女子アナ界で、頂点に君臨している4人の才媛がいる。いかにして彼女たちは、その地位を勝ち取ったのか。そして、四天王の中で最強は誰か。業界激震の結果をお届けしよう。
各局の「顔」が並び立った
女子アナの世界には、多くの美女が群雄割拠する。その中でも「エース」と呼ばれるアナは、いつの時代も視聴者の心をつかんで離さない。
では、令和の女子アナ界で、名実ともに頂点に君臨しているのは誰か。勢いや実績、知名度、人気、将来性などを考慮すると4人に絞られてくる。
NHKの林田理沙アナ(32歳)、テレビ朝日の弘中綾香アナ(31歳)、フジテレビの井上清華アナ(27歳)、テレビ東京の田中瞳アナ(25歳)だ。
彼女たちは「女子アナ四天王」と言っていい。それぞれが局の「顔」として活躍しているからだ。
林田アナは、エースアナの登竜門とされる『ブラタモリ』のアシスタントを務めたことが高い評価を得て、報道番組『NHKニュース7』のキャスターに就任、エリート街道を進んでいる。
好きな女性アナ「3年連続1位」
弘中アナは、テレ朝の局アナとして初めてゴールデンタイムの冠番組を持つほど強烈な「タレント性」がある。昨年は、「ORICON NEWS」の好きな女性アナランキングで3年連続の1位を獲る快挙を成し遂げた。
田中アナは、『ワールドビジネスサテライト(WBS)』に『モヤモヤさまぁ~ず2』と、テレ東の看板番組にレギュラー出演しており、報道にバラエティーにと大活躍だ。
井上アナも田中アナと同様に、硬軟どちらも対応できる万能タイプだ。八木亜希子アナや高島彩アナなど錚々たるエースアナが通ってきた『めざましテレビ』の総合司会を務めながら、『ホンマでっか!?TV』では進行役として明石家さんまのサポートに徹している。
この四天王の中で「真の最強」は誰なのかを決めるべく、女子アナ通の有識者たちに意見を求めた。「美貌」「知性」「性格」「声質」「アナウンス力」という5つの観点から分析してみると、彼女たちの真価が見えてくる。
- 各局の「顔」が並び立った
- 好きな女性アナ「3年連続1位」
- 変顔をしても華がある井上アナ
- 童顔だけど豊満
- 仕上がりすぎている弘中アナ
- 垢ぬけない純朴さが良いリンダ
- 「スキがある」強み
- 夏にピッタリな声質の林田アナ
- 栄えある1位は誰なのか
変顔をしても華がある井上アナ
まずは「美貌」の観点で多くの有識者が真っ先に名前を挙げたのが井上アナだ。女子アナウォッチャーの丸山大次郎氏は、こう解説する
「加藤綾子アナのように、とにかく華がある。女子アナが大ブームだった時代を思い出させてくれる王道の顔立ちです。フジが求めていたビジュアルなのではないでしょうか。
『めざましテレビ』の中には、井上アナが様々な表情エクササイズを紹介する『スマイル・チャージ!』という名物コーナーがあります。そこで彼女は朝から全力で変顔をするのですが、どれだけ表情を崩しても華やかさが残り続けている。ずば抜けた美貌の持ち主である何よりの証拠です」
このコーナーは書籍化されており、中身は井上アナの写真集であるかのような仕上がりだ。番組サイドが、彼女のビジュアルを高く買っていることが窺える。
井上アナに次いで評価が高かったのが弘中アナだ。彼女は写真集そのものを出している。インスタグラムに自身の写真を投稿して「かわいすぎる」とネットニュースになるのも珍しくない。
童顔だけど豊満
「井上アナが『きれい』系だとすれば、弘中アナと田中アナと林田アナの3人は『かわいい』系だと思います。小動物っぽさがあって、守りたくなる見た目なんです」(コラムニストの桧山珠美氏)
田中アナに関しては、顔立ちと体型のアンバランスさがたまらないという声も上がった。作家の宝泉薫氏はこう語る。
「童顔だけど、実は高身長(166cm)で、身体つきが豊満なんです。このギャップが魅力的。元テレ東の大橋未歩アナの系譜にいると思います」
次に「知性」の観点では、弘中アナが有識者たちから高評価を得た。
弘中アナは『クイズプレゼンバラエティー Qさま!!』に「慶應大学卒」の解答者としてレギュラー出演していることが大きな要因だ。だが、それ以上にバラエティー番組での「立ち回りが上手い」という意見が目立つ。
仕上がりすぎている弘中アナ
同志社女子大学教授の影山貴彦氏はこう語る。
「本音を話しているようにみせて実は奥底の部分では隠しているし、ミステリアスな部分を残しつつも笑顔を振りまける。
すべて計算した上でやっているはず。MCを務めている『あざとくて何が悪いの?』では、同じくMCを務める田中みな実さんよりも器用に、視聴者が喜びそうなコメントを連発しています。
それほど頭の回転が早いので、ときにはタレントさんよりも存在感を発揮しているんです。仕上がりすぎていて、逆に応援されにくいのかな、という気もします」
たしかに「性格」面において点数の高かった田中アナや林田アナは、「器用すぎない」部分が有識者たちから好評だ。
5つの観点からの評価を総合すると、誰が四天王最強の座につくのか。
垢ぬけない純朴さが良いリンダ
コラムニストの亀和田武氏は、林田理沙アナについてこう絶賛する。
「彼女の何よりの魅力は素朴さです。世慣れしていない雰囲気に安心します。印象に残っているのは、初めて『ブラタモリ』を担当した回です。
タモリさんが『理沙っていうのか。いいね。なんて呼べばいい?』と、視聴者にも親しまれるように気を遣って水を向けたときのことです。彼女は『林田をもじってリンダと呼ばれることが多いです』と、素直にプライベートで友人から呼ばれるあだ名を披露したんです。タモリさんも『リンダ……うーん』としっくりこない様子でしたが、リンダの垢ぬけない純朴さが伝わってきて心を温めてくれました」
亀和田氏と同じような視線で田中瞳アナについて関心を寄せているのが、コラムニストの桧山珠美氏だ。かつて田中アナが出演していた『よじごじDays』で起きた一幕について、こう振り返る。
「食レポをしているとき、口いっぱいに食べ物をほおばって、喋ろうとするけど喋れないんですよ。普通のアナなら計算した上で食べるはずでしょう。いつでも一生懸命に頑張ろうとする姿勢に親しみやすさを覚えました」
「スキがある」強み
もちろん、田中アナも林田アナも普段はつつがない番組進行を行っている。硬いニュースを読むときはキリッとした表情で視聴者に必要な情報を伝える。だが、単に容姿端麗な才媛だけではなく、どこかに「スキがある」からこそ視聴者は惹かれるのかもしれない。
では、「声質」の観点はどうだろうか。
前編で「美貌」では他の3人を圧倒した井上清華アナについては「低いわけでも高いわけでもない、特徴のない声なのですが、2時間以上ある『めざましテレビ』の司会としては適任」(作家の宝泉薫氏)、「引っかかりがなくて爽やかな声。朝にはちょうどいい」(コラムニストの山田美保子氏)などとクセがない点において高得点がついた。
一方、弘中綾香アナの声については賛否両論の声が上がる。
「アナウンサーというよりアニメのキャラクターのような声なんです。暗いニュースを伝えるときも明るい雰囲気にしてしまう恐れがあるので、バラエティー番組に専念しているのは良いことだと思います」(前出・宝泉氏)
「ああいう高くて甘い声質は個性的でいいのではないでしょうか。みんなが同じではつまらない。女子アナの裾野を広げていることは間違いありません」(ノンフィクション作家の本橋信宏氏)
夏にピッタリな声質の林田アナ
最終的に「声質」で軍配が上がったのは林田アナだ。前出の宝泉氏は、こう絶賛する。
「彼女の声は低く、しっとりとしています。夏に聞くと涼しい気持ちになるんです。また、昨年の大河ドラマ『青天を衝け』で、林田アナは『大河紀行』のナレーションを務めていました。だいたいはお墓やお寺を紹介するのですが、その声のおかげで史跡を偲ぶ気分に浸らせてくれた。毎週、楽しみにしていました」
最後に、ニュースや情報を視聴者に正確に伝える技術が問われる「アナウンス力」を見てみよう。
「井上アナを推します。『ホンマでっか!?TV』は上手に専門家、下手にゲストの芸能人、そしてMCに明石家さんまさんがいるので、交通整理が非常に難しいと思います。そんな現場できちんと原稿を読めている。『めざましテレビ』でもたまにニュースを読むときがあるのですが、緊張したり噛んだりする様子が一切ない。たしかな実力がある証拠です」(前出・山田氏)
だが、井上アナや弘中アナ、田中アナに圧倒的な差をつけて「アナウンス力」があると有識者たちが太鼓判を押すのは林田アナだった。
栄えある1位は誰なのか
漫画家のやくみつる氏が語る。
「林田アナは東京藝大の音楽学部出身ということもあって、視聴者の耳に届きやすいよう意識的に低いトーンで話しているように感じられます。ニュースの読み方と普段の話し方がはっきり違う。『ブラタモリ』のときとは違い、『ニュース7』で慌てている様子を見たことがない。安心してニュースに集中できます」
ここまでの評価を総合すると、四天王最強の座にふさわしいのは誰なのか。惜しくも2位となったのは弘中アナだ。声質やアナウンス力における有識者たちの支持は少なかったが、際立った美貌と知性によって、田中アナと井上アナを上回った。
そして、栄えある1位に輝いたのは林田アナだ。弘中アナとは対照的に、すべての観点で高得点を獲得している。オールラウンダーといっていい。
「有働由美子アナのような不動のエースがいなくなったNHKにおいて、後継者になりうるのは林田アナではないでしょうか。『ブラタモリ』で初々しい姿を見ていた視聴者も、そんな成長物語を待ち望んでいるはずです」(前出・桧山氏)
リンダが『NHK紅白歌合戦』の総合司会という大役を務める日も、そう遠くないはずだ。