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ひろゆき氏が一晩でNFTのbit絵に20万を使ってみた TWICE MOMO

ひろゆき、タイトル見て「何しとんねん」と思われた方、それを待ってました。

今回の記事は所謂ルポルタージュ、そこそこ真面目な話です。

最近バズワードとして広く耳にする「ブロックチェーン」「Web3.0」「NFT技術」……などの諸々の単語。今回はそれらの用語と個人的な展望について、つらつらと書きます。
大学の同期に聞いても「ああ胡散臭えよな〜」とかそんな意見が本当に大多数だったのを覚えています。

とかいう自分、関心が特に無ければ「適当なバズワード」として消えるなんて偏見で物事を語ってました。そう、あの瞬間が来るまでは……

※お断り:今回の話は田舎のじいちゃんでも分かるように翻訳した私見モリモリ意見です。あと日本語が死ぬほど不自由です、あまり気に留めないでくださいね……

■現状分析: 「胡散臭い」理由

先に述べたようなバズワードは、正直まだ社会的に認知されているかと言えば微妙にも程がある、という感想。企業の認知度ですら、双方共に50%を下回っているという調査データもある(調査にもよって異なるけど、メタバースは体感70パーセントくらいはありそう)。

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https://strainer.jp/stories/3115より

「じゃあ認知度を高めたらいいじゃないか!」
という簡単な問題でもなく……。新しい技術の認知度って、いくらCMや番組でプッシュしていたとしても、一般人の理解に届かなかったら意味ないんですよね。だから「胡散臭い」って思われる。
IT企業のCMとか、若者視点だと見てて痛いですもん。事業とプロモーションの間に大きな溝があるって言えばいいかな? 広告を見ている視聴者にどう貢献しているか、って要素を丹念に説明して欲しいなとか。

あ、SansanのCMは個人的に好き。何となく想像できるペインを「それ早く言ってよ〜」って嘆くことで、確かに貢献しているよなって認識が生まれやすい。松重豊さんの演技も光ってる。

あと胡散臭い理由は、Web2.0」に充足する人が結構多いから。
SNSや動画サービスで無料版に「広告」が増えたのは仕方ないんだけど、それでもGAFAMが提供するその他のサービスとのリンクがあるせいで、移行可能性がまだ低いのが特徴。
大抵、初期のサービスは「無料」で使えることをメリットに移行することが多いから(Twitterもそうだった)、そこでスタートアップは群雄割拠しているって感じだよね、きっと。合ってる?

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いや、全然知らねー。

■NFTとは、そのビジネスモデルとは

まず「NFT技術」とは何ぞやって話だけど、自分より賢い方々が色々と既に解説してくれているので、適当にググってくださいな。

 

さて、「NFT技術」の核心の一つは「唯一無二」を与えること。
そこで圧倒的に親和性が高かったのが、「経験」「創作物」といった、既に唯一無二性を持っているコンテンツに、署名を付ける行為だったんじゃないかって。自分はそれに擽られた。

一旦、最近の著名なビジネスモデルの例を見てみることにしたい。

「経験」の面では、フランスのサッカーチーム「パリ・サンジェルマン(PSG)」が今年日本ツアーを行った際に、デジタルチケットにNFTを発行してその値段がバカ高かった話とか話題になってた。
他にもDAZNミクシィと提携したりプレミアリーグがNFTマーケットプレイスを展開してたりと、何かと現状ではスポーツ分野でNFT技術が使われるビジネスモデルは多い気がする。

あれかな、プロ野球チップスの延長上の話かな。

そして「創作物」の話。
ただでさえ唯一無二性に擽られるコンテンツなのに、そこに絡めるか!っていうのが本心。傍観者だったとしたら、「NFTアート」ってバンクシーのオークションを眺めているような感覚だった。口悪めに言うなら「投資家のおもちゃ」、「商材」、「マネーゲーム」。

特に顕著だな、と思った記事を上げておきます。

■オタク性の前に人間は無力だった

ここまでこき下ろした所で、20万で絵を買った本題に戻ろうと思う。
結論から言えば、これに尽きる。

「オタク心」を擽られた

 ●無性に美少女イラストが好きだったあの頃

中学受験で男子校に入ってからと言うもの、女性との恋愛に無性に飢えていた自分が辿り着いたのが、「美少女ゲーム」、所謂「ギャルゲー」。

当時の自分がのめり込んだのは、可愛い女の子が無条件に「好きだよ〜💓」って言ってくれる保証があったのと、単純に面食いだった(そういう絵柄が好きになった)から。
実際に、美少女ゲームの購買の決め手は7割がOPの曲か絵柄だった記憶がある。何せずっと「はー可愛いなー」って眺められるヒロインの方がテキスト読んでて苦にならないじゃん。

そこで知って今も一番好きな絵師の一人が、「karory」先生だった。
それ以外の絵師なら、2度とNFTアートを買ってなかったくらいには。

※当時のオタクっぷりは凄く、先生の出す画集は全部持ってるし、タペストリーは実家に10数枚あって親に「どうすんのこれ?」って諭される程だったし、コミケで友人に頼んで買ってきてもらったくらいには。オタクやん。

当時の自分は完璧に美少女ゲームにのめり込んでいたし、自分たちで作ろうって言って、お金集めてコミケで売るくらいだった。
その当時の情熱を思い出して、「やっぱりオタクでいたい」と思ったのが、今回の購入のきっかけだったと思う。
そしてそれが、後述する自身のプロジェクトの加速度を急速に上げたことになる。最後に詳細があるので読んで欲しいな!

■「NFTアート」が生み出すコミュニティ価値

やや個人的な話になったので、真面目な話に戻します。
このタイトルの意味は、今回のNFTアイコンでコラボしているキャラクターの「VeryLongAnimals」から見えるコミュニティ性についての一考察です。

「ベリロン」と呼ばれるこのコンテンツは、「NFTアート」がトレンドになった時期にドット絵が流行ったことを受けて、そこからの発想で生み出されたキャラクターたち、という認識でいる(個人的な意見ダダ漏れ)。

 ●なぜドット絵が流行ったか?

これに答えるのは難しいけれど、「ドット絵」が世界共通的に認識可能な「アバター」を提供できるから、というのが個人的な考察。つまり、「emoji」に似た普遍的な理解が出来るのがメリット。
実際に各種SNSのコメント欄を見れば、コメントに「emoji」だけ連投するケースを見ることが多くなった。「分かりやすさ」が求められるトレンドにおいては有用なコンテンツではある。

 ●アバターが多い理由:「カゴを中を選ぶ鳥」

「ある程度の制約の中で、自由に自分を表現するーー」
きっと人間が本当の自由に解き放たれると何も分からなくなって、「帰属欲求/社会的欲求」を充足させようと、何らかの制約を受け入れてコミュニティに帰属するのではないか。

NFTアートを選んで買う層を考えると、オフラインの友人が勧誘して買ったような層は少なく、「自分が興味を持っているから」という自発的購買層が多いのが印象である。だけど何を、どの絵を買えばいいのか分からなくなる。
NFTアートの潮流が「アバター」「アイコン」なのは、イラストが持つ制約(絵柄)の中で、ジェネレーター的に表現された自分を選ぶことで満足するんじゃないか、というのが購買意思行動の流れなんじゃないかなと。

 ●NFTアートの可能性1:既存コミュニティへの浸透

NFTアートが大衆に受容される可能性・未来とは何か?
その回答の一つは、既存のコミュニティにおいて、メンバーであることを証明するための「アバター」として機能する未来かなと思っている。

例の一つとして「めるアイコン」が思い当たった。
大学界隈においては、競技プログラミング」を嗜む層の共通理解ツールとしてTwitterのアイコンが機能しているが、どうしてそうなのか……?と言えば、恐らく「競プロ」という媒体を通じて知り合いたい、未知の人間との会話のために使用するのではないか……というもの。
つまり、オンライン上の既存のコミュニティに参加するための「合言葉」として、NFTアートを通じた活用がされるのではないか、というのが一つの可能性。

・LBGTQの人が🌈を使ったり、
・爆速成長ベンチャー社員が🔥を使ったり、
・LINE民が#〇〇親衛隊No.34とかプロフィールに書いたりするのとか。

例は尽きないけど、全部根本的には一緒だと思っている。何らかのコミュニティが気になっているけれど、初心者なので形から入ろう……という行為者のプロセスに「NFTアート」が介在する余地はある。

 ●NFTアートの可能性2:最終的に求めるのは人の繋がり

先の章段で「社会的欲求」を満たす可能性について述べたが、NFTアートが作るコミュニティは、その単一テーマだけに留まる訳ではない。最終的に求めるのは人の繋がりであって、それ以外に合う趣味があったら一緒にやりたいし、もっと深い仲になりたいというのが人間の性である。
部活やサークルに入りたての頃を思い出して欲しい。あの時好きなゲームだとかアイドルだとかが一緒だった同期とは、なんやかんやすぐ仲良くなっていたじゃん。

実際、「VeryLongAnimals」にも様々なコミュニティ形成が進んでいる。二次創作を経由した繋がりが特に多く、個人的にサウナ好きが集まるコミュニティとか面白いなって思った。直近のオフ会には200人以上参加したということもあり、今後もオフラインの密接な人の繋がりを生み出していくのかな……と。
こうしてオフラインでも繋がる人との関係を通じて、その人の人生の1ページになることが、「NFTアート」の真の可能性なんじゃないかなあと思う。「好き」を通じたコミュニティ形成は、何よりも変え難いので。

機会があったらオフ会行ってみたいけど、来年まで日本に居ない……。

■結論など

 ●結論

  ・バズワードが胡散臭い理由

・顧客の身近なペイン・感情に訴えかけたコンテンツ展開が不足している
・それなのに「成長市場」だの言うから話題だけ飛び交う
ダイヤルQ2かな?(知らない人は調べてね、自己責任で……)

  ・NFTとは、ビジネスモデルとは

・カルチャー・経験が与える唯一無二性を、NFT技術で保証するビジネス
プロ野球チップス、デジタル版?

  ・どうして買ったのか

・限界クソオタクだったから
・当時のオタク性を思い出す「経験」を買いたかったから
・実際に情熱を動かすための「自己投資」がしたかったから

  ・「NFTアート」の可能性

・最終的には「コミュニティ価値」に帰着する
・未来1:既存のコミュニティに浸透する
・未来2:作られたコミュニティの中で人生に意義を与える

 ●感想

技術それ自体について専門的な話は殆ど出来なかったし、ド文系な文章を書いてしまったと死ぬほど後悔してます。

ただ「Web3.0」の理念については、「コミュニティ価値」という言葉で上手く解釈出来た感じがします。小規模でアクティブなコミュニティが高い意識を持って行動するというモデルは個人的に好きです。
問題はコミュニティ参加に行動力が求められる点かなと。自分はこの点で「オタク的情熱」が人並みではなかったことが影響して、金欠大学生が20万出してでも欲しいと願ったことが、今回の話です。自分は曲者ですから、ナッジ的要素が加わるとより一般人も参入しやすいとは思いますが。

あと、真新しいコンテンツの参入障壁が高いのは、いつの時代も一緒だと再確認しましたね。つまり、一般人にとっては、それ以前のコンテクストからの連続で参入しようと思っても、まだ「NFT技術」はコンテクストからぶつ切り状態で、だから「胡散臭い」とか言われるんだと。

NFTを知る通常のコンテクストは、恐らくそれ以前から話題になっていた「ブロックチェーン」の要素が大きく、だから「NFTアート」は投機財として扱われる傾向があったんじゃないかと。
自分はコンテクストが全く違っていて、ただ一般的なコレクターとして「絵」を買った要素が極めて強かったです。
karory先生のNFTアートを購入した人を見てみると、純粋なファンよりもブロックチェーンに携わる投資家の方が圧倒的に多かったので、その点は意外だなと心から思いましたが。自分は純粋なファン派です。いつもお世話になっています。

あと基本的に自分自身は大抵好奇心旺盛なので、「ベリロン」などのコミュニティにも関心はあります(でもどうしたらいいんだろう……というのは内緒)。これも20万投資した価値はあるな、とか。

■宣伝

今回の話を機に、今冬までにCleyera自身による創作プロジェクトの更新を本格的に進めています。

先に述べましたが、高校時代のゲーム制作以来の本格的な創作活動です。前回が想定よりも遥かに大きなプロジェクト(CF200万円調達)となってしまったので、相応な責任感は伴いますが……それでも、自分がもう一度やりたいと思った以上は、本腰を入れて臨もうと思う次第です。

具体的には成長市場である「YouTubeアニメ」を展開し、将来的には自社コミュニティの形成、グッズ・楽曲・書籍といったマルチメディア展開を推進する予定です。

詳細については以下のTwitterリンクからチェックお願いします。