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日本の女子アナは「メディア露出が多い会社員」という現実   ■宮脇咲良

「Yahoo!」のトップ項目に世界のニュースと並んで「△△アナが結婚」と上位項目に出るようになって久しいな。婚約、妊娠・第2子出産などの記事も散見され、お笑い芸人やミュージシャンとの交際・密会などの現場が週刊誌に掲載されようものなら真っ先に載ることが多くなったと思う。

女子アナと言っても、テレビ局の女性社員である。日本に住む私のイギリス人の友人は、日本のトピックをとても奇異だと言っていたが、あえてこの現象を分析するとこんなことだろうと思う。だって彼女達もプロ意識は相当高いし、プライドも高い。

①不倫などのスクープの代償は重く、CM出演収入などに重大な影響を及ぼすため、各芸能事務所のガードがかなり堅くなり芸能人のスクープが難しくなった

②芸能事務所と大手出版社との折衝(所属タレントのグラビア写真掲載など)で未然にスクープの揉み消しができるようになった

③テレビ局の女子アナがタレント顔負けの容姿を基準に選ばれるようになった(女子アナのアイドル化現象)

④タレントと違い、女子アナの私生活を撮影するのは容易である

⑤平穏な日本では、いつもテレビで見ている容姿端麗な女子アナの情報は身近な存在でネットでもPV数が稼げる

 1部上場会社の社員でありながら私生活を追われる。これは決して女子アナが悪いわけではなく環境がそうさせたのだと思うのだ。「世界まる見え!テレビ特捜部」を企画・制作していた頃、欧米や南米やアジアの放送局や映像会社や映画会社を回ったが、海外には韓国・北朝鮮や中国など一部を除いてテレビ局の社員女子アナは存在しない。他国ではニュースを読むのは百戦錬磨のジャーナリストやフリーランスのキャスター、音楽・バラエティー番組の司会の女性はプロダクション所属の専門のタレント司会者らが活躍している。

 対して、日本の女子アナは「メディア露出度が多い会社員」である。だから、油断しているとこんなことが起きてしまうのである。

 2021年4月、フジテレビの8人の女子アナが美容室などでの高額な代金を無料にする代わりにインスタグラムなどで宣伝するステマ騒動が起こった。女子アナというだけで周りはチヤホヤし、そのような誘いを受ける環境にいるのかも知れない。

女子アナ・女性アナウンサー

 一方、厳しく自分を律している女子アナもいる。そんな女子アナにとっては通勤するにも友達と飲食するにも大学時代の友人男性と散歩するにも大変な緊張状態でありストレスにさらされていることであろう。日本の女子アナも十人十色と言いながら、それぞれに喜怒哀楽と虚栄と緊張を伴って生きているのだと思うのである。そういう意味では結構タフな世界に彼女たちは生きているのかも知れない。

女子アナは会社員ゆえ、突然、他の部署に異動することも間々ある。特に多いのは“男女のスキャンダル”だろう。やはりコンプライアンスに関わる案件は社のイメージを汚すことになるし、下手をすれば株価に影響を及ぼしかねない。何かあれば即異動、ほとぼりの冷めた頃に復活することもある。

 突如異動の理由でよく耳にするのはプロデューサー、ディレクターら局員との不倫。制作に関し直接話し合う機会も多いし、局の看板たる才媛だけに、一線を越えかねないシチュエーションもあり、あえてそれを狙っている妻帯者局員もいるのは否めないだろう。これがもし女子アナとタレントが不倫となればさらに火事は大きくなり、週刊誌の格好のネタになり、妻から夫を横取りした“悪女”のレッテルを貼られることになる。

歯牙にかかった女子アナたちのその後はというと、局を辞めて芸能事務所入り。タレントデビューして番組アシスタントに返り咲く者、グラビア界で成功する者などさまざま。渦中の人になるタイプはタレント志向だし、それなりに“野心”もあるので、返り咲くパターンも多い。女子アナと未成年アイドルとの飲酒報道もあった。芸能界を去ることになったアイドルもいて、彼女のイメージを下げただけでなく、一テレビ局の会社員が、アイドルをも顎で使える“権力”を持てるのだと知らしめた出来事でもあった。

■インタビューは周囲に人がいるところで…

 とはいえ、そういう上昇志向の強い人ばかりではなく、真面目な女子アナもいる。私が小説を執筆するにあたり、話を聞いた女性はこう言った。

「スポーツ選手などは絶対、必ず周囲に人がいるところでしか話を聞きません。そうでないと、連絡先を渡されるし、聞かれるし、断れないからです」

 そのくらい用心している人もいる。しかしながら、野球選手の妻になることを目標にして入社する者、セレブ志向の人も多い。局員時代、エレベーターで何度か女子アナタレントのAと一緒になった。

 アナとしての実力はといえば疑問が残るが、長身の美人。彼女たちのような女子アナタレントは事務所から「こんな美女が入りました」と売り込みがあり、形だけのオーディションが行われたり、オーディションなしで報道番組に抜擢されたりしていたのは事実で、男性アイドルと美人女子アナだけ出していれば視聴率が取れると考える短絡的なプロデューサーから重宝されるのである。

 

その後、Aは誰もが知る大手百貨店の御曹司と結婚した。ただ“女子アナ”という肩書だけで。

 マツコ・デラックスYouTubeで「あそこの局はいいわよね、選抜方法がキャバ嬢と同じだから」と言っていた。そんな言葉がきっかけになって私は「女子アナ」小説を書こうと思った

これとの対比で、男のアナウンサーに、局の顔として視聴者とを結べる担い手になり得る人間が、公(NHK)•民(民放)の別を問わず、いなくなっているというのも問題視しなくてはいけないはず。会社の上層部が男性としてそれに相応しい人間を育てなくなっている、男性のそういう人材を芸人やアイドルに、ジャニーズや吉本に言われるがままに頼ってばかりいるから、局内のアナウンスセクションに属する社員に於いては、女子の負担が年々重くなっているのだ。
夜のレギュラースポーツ放送の減少、ニュースも顔出しで深刻に伝えることを通じてキャラクターを売っていくことが求められているのも、この状況に、さらなる追い打ちをかけている。こんな状況、決していいはずがない。なんで芸能人みたいな働き方をしているのに、給料は歴然の差なんだろうみたいなのはあると思う。
ただ、敢えて露出を増やして人気を上げて、将来的に独立して、芸能人としてやっていきたいと思っている人もいると思う。まあでも、テレビ局も予算がないから、独立しても、さらに若い入ってくる社員を使うだろうというのが見えてるから、このルートは破綻している気がする。

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