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抗体検査とPCR検査はどう違うのか?精度差が大きい

 

政府が新型コロナウイルスの感染経験があるかを調べる抗体検査の実施を検討しています。これまでのPCR検査と何が違い、何がわかるのでしょうか。

 

抗体検査は、現在の検査主流になっているPCR検査より簡単で、PCR検査と比べ短時間で結果の計測が可能となる。測定には指先などの末端から微量の血液を採取して行われるため患者や検査対象への負担が少なくすむ

ただし感染直後だと抗体の検出が難しいため、診断目的ではなく、過去の感染歴を調べて地域での感染の広がりを把握する使い方が想定されている。

#PCR検査

抗体検査

抗体検査の仕組み

ウイルスに感染すると、体内から追い出そうと回復に向けた防御システムが働きます。これが免疫反応で、この働きの過程で一定期間後に体内に作られるのが抗体。これを測定する検査です。ウイルスの有無そのものを調べるPCR検査と違う点です。

世界の検査・対応状況は以下の記事にて随時まとめています

note.com

検査で何が分かるか

新型ウイルスは感染者の八割が無症状や軽症とされます。症状がなく、知らないうちに感染していた人を抗体検査で調べられる可能性があります。海外では、抗体検査を医療従事者が現場にいられるかの判断材料にしようとする国もあります。厚生労働省は「国民の抗体保有率を調べるため」としており、地域の感染状況を把握することが狙いです。

感染状況把握の意義

かなりの数に上るとされる無症状感染者を含めた地域の感染実態の把握が可能になり、外出自粛の実施や解除といった政策判断に使える可能性があります。米国の研究チームがカリフォルニア州で行った抗体検査では結果から地域の感染者数を推計し、実際に報告されている数の五十~八十五倍に及んでいる可能性があると見通しを立てました。どんな地域や集団に感染が広がりやすいか分かれば、対策につながります。

検査可能時期について

簡単な採血で測定でき、近いうちに始める可能性があります。検査の規模や対象となる地域は明らかにされていません。事業費は国会審議中の政府の補正予算案に含まれています。

現状の課題

PCR検査と比べると、結果の正確性が疑問視される検査機器もあります。厚労省が日赤と共同で実用性を確認しているのはそのためです。新型ウイルスの抗体があると、どれぐらいの期間、再感染しないかもまだ未知数とされます。

世界保健機関(WHO)は再感染しない保証はないと注意喚起しています。厚労省は「PCRと組み合わせることで、より精度が高い診断を行える可能性がある」としており、今後より精度の高い検査体制の確立に向けた動きが広がっていく中で、有効な活用方法が模索される見込みです