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「陽キャ」JKと「陰キャ」JKは何が違う?「TikTokの大バズり曲」歌い手に聞いてみた  ■宮脇咲良

あかねとあかりの2人組ユニット・音莉飴(ねりあめ)による1stシングル「陽キャJKに憧れる陰キャJKの歌」は、<キャラメル マシュマロ いちご飴 これ全部 かわいい女の子の夢>というキャッチーなフレーズから人気に火がつき、一躍トレンドになった曲がある。NewJeansがファンと直接対面するサイン会を行い、ファンとの交流の時間を楽しんだ。しかし、メンバー5人は、全員が10代で、14~18歳(日本年齢)の未成年が集まったまだ若いグループだ。

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この曲が生まれる1年前はまだ高校生だった彼女たち。高校卒業後に何気なく作った曲がTikTokで一躍有名になり、Billboard Japanが発表した『TikTok HOT SONG ~2021年12月~』で1位を獲得。

YouTubeに投稿されたMusic Videoの再生回数は400万回再生を超え(記事公開時点、以降も同様)、カバーソングも次々に配信リリース。人気のTikTokクリエイターが集結するテレビ番組「#ウルトラマワス 」(テレビ東京)にも出演するなど話題となっている。「一部のファンが、中年男性に”呪い”レベルの悪口を浴びせている」などと報じている。

もともとは青森で生まれ育ったあかねさん。幼少期から歌が好きで、小学5年生のときにニンテンドー3DSうごくメモ帳機能を使い、イヤホンをさして歌を録音し楽しんでいた。中学校に入るとスマートフォンで簡単に歌声や楽器演奏が録音・投稿できるSNSアプリ「nana」に出会い、自身の携帯にダウンロードし、カバー曲などを投稿し遊んでいたという。ネットユーザーらは「あのサイン会に男性ファンが2人来たが、盗撮され、悪口を言われて大騒ぎになった」「男性も、正当なファン心でアルバムを買って、サイン会に当選して応援に行っているのに・・」とやるせない気持ちを見せるコメントもあった。

「小学生の時に見ていたニコニコ動画YouTubeでボカロ曲にハマり、そこから音楽が好きになりました。歌うことも大好きになり、nanaを始め、最初に投稿したのもボカロ曲のカバーだったんです。nanaは他のユーザーさんとも繋がれるので音楽仲間も増えました。一緒に歌ったり、上京してから遊ぶ仲になった子もいます。

 

過去5年間にリリースされたK-POPアイドルのデビュー曲の中で、「リアルタイム・オールキル」を達成したのは、「Attention」のみ。快挙と言えそうです。  ちなみに2022年に「リアルタイム・オールキル」を達成した女性アーティストの曲は、IU(Winter Sleep), テヨン(INVU), パク・ジェボムft. IU(Ganadara), (G)I-DLE(Tomboy), IVE(Love Dive), WSG Wannabe – Gaya-G「At The Moment」、NewJeans「Attention」の7曲となっています。

Attention オールキル 金武器 マップ

中学校から高校2年生くらいまでは周りや地元の友達に歌が好きというのは伝えていなかったので、学校が終わるとすぐ家に帰り、nanaでばかり遊んでいたように思います」

このアプリを通じて、自分の歌に自信を持つことができたというあかねさん。そんななか、高校2年生のときに学校の同級生に歌を投稿していたことがバレてしまったという。

「特に隠していたわけではないですが、同級生に1人だけnanaをやっている子がいて、『この歌声はあかねでしょ?』と言われたんです。それがきっかけで学校中に広がり、文化祭で歌ってほしいと誘われるようにまでなりました。高校2年生のときに文化祭でステージに立ち、そのとき初めて人前で歌ったんです」

思いがけない形で当時の音楽活動が地元の友人に知れ渡ったものの、人前で歌ったことでより歌う楽しさを再認識したというあかねさん。高校卒業後、念願だった上京を果たし東京でも趣味で音楽を続ける道を歩んでいた。

渋谷で食べた「キャラメルマシュマロいちご飴」

そんななか転機となったのが、2021年9月にTikTokに投稿した「陽キャJKに憧れる陰キャJKの歌」だ。

@neriame_817_910 親友とオリジナル曲作った #CapCut #オリジナル #オリジナル曲 #いいね #運営さん大好き #バズりたい #JK #拡散希望 #ベルメイク #歌ってみた ♬ オリジナル楽曲 - あかね - 〚 音莉飴 〛 official あかねとあかり

あかねさんが渋谷で食べたキャラメルパンケーキ、マシュマロ、いちご飴から「キャラメルマシュマロいちご飴」というフレーズが生まれ、この曲が誕生した。作曲の際には、この「キャラメルマシュマロいちご飴」の歌詞から音楽をつくり始め、あとから“陽キャに憧れる陰キャJK”のストーリーを当てはめていったという。

「最初は、こういうものを普段から食べている可愛い女の子への嫉妬や憧れを曲で表したらおもしろいと思ったんです。ただ、歌詞のすべてが私自身のことを描いたというわけではなく、所々は周りの友人やSNSで見かけた言葉から影響を受けています。

<小4からかけてる眼鏡>は私のことですが、<ゲームAPEX>はTwitterのタイムラインで流れてきたものです。<一人称は俺>も同級生の呼び方からだし、上京した時に東京の子がスカート短くて<横にいるJKのスカート短けぇ……>が生まれました。青森は寒くてスカートを長くしているので」

歌詞に登場する女の子が後半にかけて垢ぬけていく様子は、あかねさん自身が中学から現在にかけての姿と重なっている部分もあるという。

「冒頭のフレーズだけだと嫉妬しているところが目立っていますが、最後まで聞くと垢抜けるために必死に頑張ろうとしている主人公の姿が見える曲なんです。私がハッピーエンドが好きなので、この曲に出てくる子も嫉妬や憧れだけで終わらず、ハッピーエンドな結末にしようと。

その姿が共感を呼んだようで、リリース後には『最後まで聞いて感動して泣きました』『元気もらいました』『いつも化粧をしながら聞いてテンション上げています』というたくさんの声をいただきました。そんな声を聞けて私もとても嬉しかったですね」

現代の若者における「陽キャ」「陰キャ」のリアル 

歌詞に登場する“陽キャ”と”陰キャ”という言葉。前者はイケてる人、後者はイケてない人という意味で若者の間で使われている言葉だが、「陽キャJKに憧れる陰キャJKの歌」はタイトルになっている通り、その言葉が楽曲の軸となっている。

「私が高校生の時にもスクールカースト陽キャ陰キャという言葉はありました。ただ、カーストといっても上下関係があるわけではなく“いつもこのメンバーでいる”というグループ分けの感覚に近いですね。なので、カースト陰キャという言葉にネガティブな意味はありませんでした。

また、アニメオタクだから陰キャというわけではなく、陽キャグループにもアニメガチ勢はいるし、その子が陰キャグループのアニメヲタクの子と話したりすることも全然あります」

では、あかねさんの周りはどんなところで陽キャか、陰キャなのかを判断していたのだろうか。

「行事での気合いの入れ方ですね。たとえば文化祭で髪の毛を巻いたり、手作りうちわを作ったり、気合い入れて取り組んでいる子たちはキラキラして見えるので陽キャです。

逆にいつも通りの生活を送っている子は陰キャかな。一番分かりやすいのは文化祭の最後にステージ上がってみんなで踊るってなったときにガツガツとステージに上がるのは陽キャ、上がらず控えめに過ごすのが陰キャだったりして、そこではっきりしていたのかもしれないです」

一方、“陽キャ”と陰キャ”の見た目に関しては大きな違いはないという。

「今はみんな化粧もばっちりしているし、強いていうならカラーマスクをつけている子は陽キャに多いことかな」

あかねさんが歌詞とメロディを同時進行で、たった20分で土台を作成させた「陽キャJKに憧れる陰キャJKの歌」。

元々はフリートラックにのせて歌ったところ、同じ青森出身の友人・あかりさんが伴奏制作の練習をさせてほしいと、あかねさんの歌声に合わせる形で音楽制作アプリ「ガレージバンド」で伴奏を作成。二人で作ったこの曲をTikTokに投稿したところ楽曲を使った動画が次々と作られるようになり、2021年10月にはクリエイターのuruu__o0によるオリジナルの振り付け動画が拡がり、TikTok関連動画数が9万6000件を超えるという本格的なムーブメントとなった。

通常の楽曲制作では、土台をつくるにはメロディを考えてから歌詞を考えることが多く、制作期間は最短でも数時間〜1日以上はかかるという。だが、あかねさんの場合は歌詞とメロディを同時進行でつくり、たった20分で完成させる珍しいスタイルで楽曲制作を行っている。

「とにかく韻を踏むことをベースに作り上げました。韻のワードを考えながら同時にメロディもはめていく作業でした。元々この曲はTikTokに載せる予定はなかったんです。だけど、あかりが作ってくれた伴奏のクオリティが高かったし、完成した曲を聞いた周りの友達からは『TikTokに載せたらバズるよ!』って言ってもらえたので、記念に載せてみるかと軽い気持ちでアップしたのが始まりでした」

TikTokに最初に投稿された「陽キャJKに憧れる陰キャJKの歌」の動画は視聴回数が430万回を越える大ヒットとなっている。TikTokでバズったことで複数の事務所から声掛けがあり、今の事務所にも入った。さらに、その投稿をみたクリエイターユニット・HoneyWorksのGomからも声がかかり、彼らプロデュースのもと待望の配信リリースも果たした。

事務所のマネージャー曰く、あかねさんの作曲スピードは才能のひとつだと話す。現在は楽曲制作の日々だといい、本格的なアーティスト生活を送っているあかねさん。マネージャーも驚くようなスピードで新曲を作っているとのことで、あかねさんは最後に「これからも『陽キャJKに憧れる陰キャJKの歌』のような、がんばる女の子たちに寄り添える曲を作りたい」と話してくれた。今後も音莉飴の活動から目が離せない。